こころとからだに自然の力 ~季節の変わり目の養生法~

10月、 吹く風や虫の声、空の色、雲の形などに秋の気配が感じられるようになりましたが、 台風の影響もあって季節外れの暑さが続いております。 暑い夏が終わり、季節が秋へと変わるこの時期は、 急激な血圧の上昇 に注意が必要です。 季節と血圧は直接関係がないようにも思えますが、 一般的に 血圧は夏に下がり、冬に上がり ます。 特に季節の変わり目は自立神経が乱れやすく 血圧の変動が大きい といわれ、 体調不良に悩まされる人もいます。 高血圧 の怖いところは、ほとんど自覚症状がないため、 きちんと治療を受けていない人が多い点です。 ある調査では、高血圧有病者数の約6割しか治療を受けておらず、 さらにその内の半数は十分な降圧が行えていないという結果があります。 高血圧 であるにもかかわらず、治療を開始しなかったり、 そのまま様子をみたり放置してしまうと、 心血管疾患 や、 腎臓病 の発症率が上がるという報告があり、命に関わることもあります。どのくらい血圧をさげればいいのかというと、 高血圧 の基準は 診察室血圧で、 上が140、下が90 です。 家庭血圧で、 上が135、下が85 です。 今年の4月に5年ぶりに 高血圧 ガイドラインが改訂され、 合併症のない 75歳以下の降圧目標は 130/80未満 、 75歳以上の高齢者は 140/90未満 と、 それぞれ強化されています。 血圧を測った時に高いようであれば、早め早めにご相談ください。 食事や運動のほか、漢方薬、循環元などのサプリメントの活用も効果的です。 今月の漢方教室 季節の変わり目の養生法 夏バテが残る季節です。 欠食や食事量が低下していませんか? 健康といえば、食、運動、睡眠といいますが、今はストレスも入れて、 「健康の4つの大きな要因です」 その中でも、 「食べること」 は基本になります。 医療の現場では、食事ができなくなると、こんな方法で栄養を補給します。 1)点滴で栄養を補給する方法 (中心静脈栄養) 口からの食事ができない、意識がない人などです。 2)胃に穴を開けてチューブで栄養を送る方法 (胃瘻) 口からの栄養補給が難しく、意識はあっても寝たきりの人。 今後の回復が難しい人などです...