こころとからだに自然の力 ~病気にならない体をつくろう!~


11月、ひと雨ごとに秋が深まり、山の紅葉が里に降りてきて街路の銀杏も黄色く色づき、肌寒くなってまいりました。
東洋医学の古典「素問」には
秋について、「万物が実を結ぶ時、全てが引き締まり、収納される時期である」とあります。
この言葉の意味は、「秋にお米が収穫されるように、秋は一年の成果が得られる時」ということです。

収穫したお米は冬の備えとして蓄えられますが、これと同じことが身体にも言えます。
秋は、冬に向けての身体づくりが行われる時なのです。

日頃から摂生されている方、健康な方は、ここで最後の調整をすることで(全てが引き締まり)寒い冬に備え(収納される時期)寒さや風邪に負けない免疫の高い身体になります。
そうでない方もできるだけ寒さに強い身体をつくろうとしています。

気候が良いからといって活動的になり過ぎてはいけません。
じっくり構えてイライラせず、落ち着いた気持ちで身体を休めて調節してください。
運動はほどほどに、消耗するほどはしないでください。
秋に田植えはしません。
備えることが大切なのです。

「食欲の秋」ちょうど今、秋の土用期間中ですが、食べ過ぎはよくありません。
特に甘い物や果物は控えめに。

秋の臓器は「肺」です。
秋に消耗したり身体を冷やしますと、冬に呼吸器系が弱くなります。

呼吸とともに入ってくるウイルスを止めるのは肺ですから、肺が疲れているとウイルスが侵入して風邪もひきやすく治りにくくなってしまいます。


冬、健康に過ごせるかどうかは、秋の準備にかかっているのです。

今月の漢方教室

病気にならない体をつくろう!

◯自然治癒力と免疫力

私たちは日常の中で「免疫力」という言葉をよく耳にします。
この「免疫力」とは、病気が発病する前にその病気を防いだり、病気になってしまった体を元通りの元気な体に戻す不思議な力のことです。
これは誰でもが持っている私たちの体の中にある病気を自然に治してくれる働きのことで、「自然治癒力」とも呼ばれています。

現代にはさまざまな病気がありますが、その多くは私たちがもともと持っている免疫力で治すことができます。
だからこそ、生活の中で免疫力の低下を防ぎ、高めていくことが重要です。

免疫力の低下と病気

免疫力(自然治癒力)の低下で起こる病気の原因は大きく分けて4つあります。

原因
病気や症状
体力の低下
風邪・花粉症・ヘルペス・膀胱炎 など
からだの歪み
リウマチ・ガン・自律神経失調症 など
腸内環境の悪化
ガン・アトピー・花粉症・食物アレルギー など
老化
ガン・肺炎・咳や微熱が続く など

一言に免疫力を上げるといっても病気により原因はさまざまです。
自分の免疫力の低下がどういった原因かを理解することが免疫力アップの第一歩です。

免疫力の低下の原因①「体力の低下」~攻撃力は体力アップで~

体が丈夫な人、弱い人などとよく耳にします。
これは体力のある人、体力のない人と言い換えることができます。
しかしながら、体が丈夫な人でも風邪をひくことがあります。
これは栄養不足や過労などで体力が低下して、免疫細胞の攻撃力が低下するために、風邪のウイルスが体内に入りやすくなるためです。

日頃から体が弱い人は、常にウイルスに冒されやすくなっているということです。
ですから、ウイルスや細菌に負けない体力をつくっておくことが免疫力(自然治癒力)を高めることになるのです。

◯こんな病気も体力の低下が原因


  • 帯状疱疹
ヘルペスともいわれ、子供の頃に感染した水疱瘡ウイルスが体内に潜んでおり、風邪などの体力が低下した時に、刺すような痛みを伴う小水疱となって皮膚に現れます。

  • 膀胱炎
便などに含まれる大腸菌などが尿道を通って膀胱に繁殖するために起こる炎症。体力が低下すると大腸菌などに対する攻撃力が低下することが原因です。

免疫力の低下の原因②「からだの歪み」~免疫の正常な働きを保つために~

ストレスや不規則な生活だけでなく、「一度大きな病気をしたことがある」「病気が長引いている」など、体に大きな負担をかけるとからだ本来の正常な働きがくずれます。
「病気がちになる」というのは、ストレスや過去の病気などの負担が体にかかって、次々に体の正常がくずれた状態なのです。

当然、免疫力にも歪みを生じるため、正常な働きができなくなり、自分自身に向かって免疫細胞が攻撃するリウマチなどの自己免疫疾患やがん細胞を見分ける力の低下によって起こるガンなどの病気の発生をまねきます。

免疫力の低下の原因③「腸内環境の悪化」~腸が免疫の決め手~

腸は、さまざまな食物から栄養を吸収する大切な器官ですが、反面、食物についた細菌やアレルギー物質などにも同時にふれることが多い器官です。
そのために腸には、体の1/3の免疫細胞が集まり、ひとつの大きな免疫システムを作っています。
この腸の免疫システムは、全身の免疫系をコントロールする司令塔の役割をしています。
この腸の免疫システムがくずれてしまうと、免疫コントロールができなくなり、食物アレルギーのような本来おこらない過剰反応が起こったり、逆に全身の免疫系が低下し、感染症やガンにかかりやすくなります。
この腸の免疫システムがくずれる最大の原因は、腸内環境の悪化です。

◯キレイな腸は病気知らず

腸には100種類、100兆個の腸内細菌が棲みついていて、その中には善玉菌といわれる有用菌と悪玉菌といわれる体に害を及ぼす菌があります。
腸内の環境はこれらのバランスにより保たれています。

ところが、食生活の偏りや乱れ、ストレスなどによって悪玉菌が優勢になり、腸内環境が悪化すると下痢や便秘といった症状だけでなく、腸の免疫システムの崩壊につながります。

腸内環境は乳酸菌や食物繊維により改善しますが、アルベックスは腸内の免疫システムを直接刺激するため、より全身の免疫を調整する働きが高まることも知られています。





免疫力低下の原因④「老化」~免疫力は年とともに低下する~

免疫力10代をピークに働きが弱ってしまい、60歳代では赤ちゃんの時の免疫力くらいまで低下してしまいます。
そのため若い人と比べ、高齢者では同じ風邪でも悪化して肺炎まで発病してしまうことがあります。
また、老化が進むとガンや病気になりやすく、それだけ体を守る防御力が低下している証拠です。

この「免疫力防御力」の低下の原因となる老化を遅らせることがとても重要です。
東洋医学では、老化を防ぐために「補腎」という概念が示され、漢方薬を服用することで防ぐことができると考えています。

免疫力自然治癒力をアップさせる成分・食品

  • 体力の低下〈免疫・攻撃力〉
    アミノ酸・ミネラル・オイスター・プログリーン・リナグリーンなど
  • からだの歪み〈免疫・統率力〉
    牛黄・漢方薬・ルミンA・ベータグルカンなど
  • 腸内環境の悪化〈免疫・調整力〉
    乳酸菌・発酵食品・アルベックス・FK-23など
  • 老化〈免疫・防御力〉
    カルシウム・抗酸化食品・補腎薬・ビタミンEなど

風邪やインフルエンザの流行る季節です。
最適な方法をアドバイスいたしますので、どうぞお気軽にご相談ください。


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