こころと身体に自然の力〜気づかないうちに進行する「骨粗鬆症」〜

五月、ぽかぽかと暖かい日が増え、朝日が昇る時間も早くなり、すっかり日が伸びたなぁと感じる今日この頃です。
太陽が出ている時間を日照時間といいますが、日照時間は私たち生物に大きな影響を与えています。

日照時間が伸びると甲状腺が活発化します。
甲状腺からは骨をつくるホルモン(カルシトシン)と脂肪燃焼ホルモン(チロキシン)が分泌されます。
日照時間が伸びる春から夏にかけてこれらのホルモンの分泌が一年でも最も多くなるといわれています。

だからこそ、春は「背が伸びる季節」「ダイエットに良い季節」といわれています。
もちろん背を伸ばしたり、肌を美しく保ったままダイエットするためには、カルシウムや良質のアミノ酸が欠かせません。

私たちの体を構成している三十七兆個の細胞一つひとつはカルシウムがきちんと与えられてはじめて元気よくリズミカルに動き、それぞれの機能をはたすことができます。
これは、白血球や赤血球などの血液の細胞でも、筋肉の細胞でも、あるいは神経の細胞でも同じことがいえます。

カルシウム不足の状態では細胞の機能が十分に発揮されないだけでなく、そうした細胞間の刺激や情報伝達も滞ってしまうのです。
したがってカルシウム不足が続くと単に骨が弱るというだけではなく、健康状態全般に大きな影響をあたえることになります。

カルシウムは吸収が難しいミネラルです。
魚の骨を食べても人間の体はその全てを吸収する力を持っていません。

腸はカルシウムをイオンの型で吸収しますが、大部分の魚の骨のカルシウムは腸内で完全に吸収されないまま排泄されてしまうのです。
原因としてイオンへの分解が不十分であったり、他の食事の成分の影響が考えられます。そのため、当店では吸収されやすいはじめからイオン化されている「タチカワ電解カルシウム」をお奨めしています。

今月の漢方教室

気づかないうちに進行する 骨粗鬆症

◇骨粗鬆症ってどんな病気?

骨は丈夫な状態を保つために、破骨細胞によって古い骨を破壊する「骨吸収」と、骨芽細胞によって新しい骨をつくる「骨形成」とをくり返して健康を保っています。
これを骨代謝といいます。
ところが骨代謝のバランスが崩れると、骨吸収が骨形成の働きを上回り、骨量が減少します。
すると骨は、「鬆・す」が入ったようになり、折れやすい状態に。
これが骨粗鬆症です。
骨粗鬆症は自覚がないまま進行するのが特徴で、気づかないうちに体の重み等で背骨がつぶれる「圧迫骨折」には特に注意が必要で、次の症状が現れます。

・身長が低くなる
 背骨を構成する椎体がつぶれ、その分、身長が縮む。
・背中が丸くなる
 椎体の腹側がつぶれ、前かがみの姿勢になり、背中が曲がる。
・背中や腰が痛む
 椎体がつぶれると激しい痛みが起きる。背中が丸くなったまま放置すると、
 背骨の周りの筋肉の緊張が続き、鈍い痛みが続く。

◇骨粗鬆症の主な原因は?

加齢にともない小腸など消化管からのカルシウムの吸収が低下したり、運動量が減少することにより骨吸収が促進し、骨量が減少します。

また、閉経により女性ホルモンが急激に減少することで、骨吸収が促進。1年間に2~3%の骨量が減少し、その状態が5~8年間続いていくといわれています。
骨粗鬆症は女性ホルモンとの関係が深いことから女性に多く見られる病気です。患者数は男性約384万人に対し、女性は約997万人、女性は男性の2.5倍を上回ります。
女性はまた出産や授乳の際に多くのカルシウムを子供に分け与えることになります。
しかし、産前・産後は通常よりカルシウムを吸収する働きが向上するため、積極的にカルシウムを摂取することで骨量の減少を抑制できます。

喫煙や飲酒、運動不足など生活習慣も骨粗鬆症の原因になることがあります。
糖尿病や腎臓病になると、骨を構築するタンパク質が不足・変質することで骨量が減少し、骨折を起こしやすくなります。

◇骨の健康度セルフチェック

骨粗鬆症は、骨の主成分であるカルシウムなどの総量(骨量)が低下することによって、全身の骨が弱くなる病気です。
初期には自覚症状がほとんどなく、気づかないうちに進行して、骨折を引き起こす場合があります。
次の質問のうち、当てはまる項目の合計点数を計算して、「あなたの骨の健康度」を調べましょう。

□小魚、豆腐をあまり摂らない・・・・・・・・・・2点
□たばこをよく吸う・・・・・・・・・・・・・・・2点
□お酒をよく飲む・・・・・・・・・・・・・・・・1点
□天気のよい日でも、あまり外出しない・・・・・・2点
□体を動かすことが少ない・・・・・・・・・・・・4点
□最近、背が縮んだような気がする・・・・・・・・6点
□ちょっとしたことで骨折した・・・・・・・・・・10点
□体格はどちらかといえば細身だ・・・・・・・・・2点
□家族に骨粗鬆症の人がいる・・・・・・・・・・・2点
□糖尿病や消化管の手術を受けたことがある・・・・2点
□(女性)閉経を迎えた・・・・・・・・・・・・・4点
□(男性)70歳以上である・・・・・・・・・・・・4点
□最近、背中が丸くなり腰が曲がってきた気がする・6点

◎あなたの骨の健康度
■合計点数が10点以上:骨が弱くなっていると考えられます。一度医師の診察を受けてみましょう。
■合計点数が6点以上:骨が弱くなっている危険性があります。カルシウムを多く含む食事や適切な運動習慣を取り入れましょう。
■合計点数が4点以上:骨が弱くなる可能性があります。生活習慣を見直しましょう。

◇骨粗鬆症は他の病気の原因にもなります。

背骨に起こる圧迫骨折は、背中を丸くさせ、内蔵を圧迫します。そして様々な臓器に悪影響を及ぼし、次のような病気を招くことがあります。

・逆流性食道炎
 胃の圧迫が続くと、胃酸や十二指腸が食道に逆流し炎症を起こす。
・拘束性肺疾患
 肺を圧迫し、肺容量が低下する。肺活量も低下し呼吸が浅くなり
 十分な空気の出入りができなくなる。
・閉塞性肺疾患
 肺胞の働きが衰え、肺への空気の出入りが悪くなり、息切れを起こす。

ほかにもカルシウムの摂取が不足することにより起こる病気があります。
カルシウムは骨を作る以外に、血液中に存在して筋肉や神経の働きを正常に保つ役割を担っています。そのため、体内のカルシウムが不足すると血液中のカルシウムが不足し、骨に蓄えているカルシウムを血中へと放出させます。
その際、血管壁にカルシウムが付着して石灰化を起こし、これが動脈硬化を招く原因にもなります。

◇骨を強くする方法

骨の生活習慣病ともいわれる骨粗鬆症の予防や治療に必要なことは、食生活や運動習慣を見直すことです。まず食事ではカルシウムを十分に摂ることが大切です。
成人で1日800mgを目安に摂取しましょう。
同時に、体内でカルシウムの吸収率を高めるには、ビタミンDやビタミンK、マグネシウムなどを摂るとより良いでしょう。

食品中のカルシウム量

◎切り干し大根 1回摂取量 20g中に108mg
◎干しエビ 1回摂取量 10g中に710mg
◎しらす干し(半乾燥品)1回摂取量 40g中に208mg
◎ひじき 1回摂取量 50g中に700mg

ビタミンDはイワシの丸干しや鮭などの魚類や干しシイタケ、きくらげなどに多く含まれます。
ビタミンKはパセリやアシタバなどの緑黄色野菜、納豆などの発酵食品に多く含まれます。
マグネシウムは玄米、わかめなどの海藻類やアーモンドなどのナッツ類に多く含まれます。

また運動によって骨質が良くなり、骨量が増えます。ウォーキングは血液の循環を良くし、骨代謝などの新陳代謝を活発にします。
また日光に当たることで、カルシウムの吸収を高めるビタミンDが皮膚で生成されます。
日中、30分程度のウォーキングが効果的です。

食品だけでは十分なカルシウムを摂ることが難しい場合は、「タチカワ電解カルシウム」がお奨めです。
カルシウムが一番小さいすぐに吸収できる状態のイオンまで分解されていて、吸収率が高く、お子様から妊娠授乳期のお母様まで安心して服用できる医薬品です。

骨粗鬆症の予防や改善のほか、神経痛や腰痛、自律神経失調症など症状に合わせた服用方法があります。
気になる方は、是非一度当店にご相談ください。

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